高校野球選手権・沖縄大会準決勝
第90回全国高校野球選手権記念沖縄大会は12日、北谷公園野球場で準決勝2試合を行う。
第1試合は、第1シードで春季九州準優勝の浦添商業と、県春季に続き4強入りした石川が対戦。投打に高いレベルを発揮する浦添商に、つなぐバッティングで勢いに乗る石川が、どう挑むかに注目。
第2試合は、選抜覇者の沖縄尚学と、昨年優勝の興南がぶつかる。盤石な沖尚の投手陣と、そつのない攻撃を見せる興南の打線との対決も見どころだ。
夏の甲子園県代表の座をつかむまで、残り2試合。準決勝第1試合は午前10時にプレーボール。
7月12日(土) 準決勝 北谷公園野球場
10:00 浦添商 - 石川
12:30 興南 - 沖縄尚学
7月13日(日) 決勝 北谷公園野球場
13:00 決勝
石川
[キーマン]
捕球確実 守の要
大城浩二監督がキーマンに挙げたのは、遊撃手の知花雄太。打球を確実にさばく守備の要だ。
投手陣が打たせて取るタイプだけに自覚は十分。強打者の速い打球に対応できるよう、定位置の4、5メートル前でノックを受けて、鍛えてきた。
選手の多くが地元出身で、結束力は4強チーム中でもピカイチ。「4強に入ったら、どこが勝ってもおかしくない。昔からやってきた仲間と甲子園に行きたい」。強い心で守備陣を引っ張る。
浦添商業
[キーマン]
140キロの右腕復調
決勝進出の場合、準決勝から今大会初の連戦となる浦添商にとって、2番手投手、上地時正の復調は好材料だ。好調だった春季以降、「フォームの体重移動で悩み、スランプだった」が、準々決勝の具志川商業戦で2回を投げて被安打2、失点0と好投。神谷嘉宗監督を「春の調子のいい時の顔に戻った」と喜ばせた。
140キロ台の直球を持つ右腕。「0点で抑える。絶対に負けない気持ちをボールに乗せる」。上向きな調子とともに、強気のハートも完全復調だ。
沖縄尚学
[キーマン]
決めの1本狙う
3番の西銘生悟が、いまだ本領を発揮していない。4試合で打率3割1分3厘と安定はしているが「ほとんど毎打席、走者がいるのにチャンスで打ち切れていない」と、1本塁打での打点2に満足していない。
チームが攻めあぐねているときの突破口であり、決勝点もたたき出す打の要。「クリーンアップは何本打ったかじゃなく、試合を決める1本が打てるか」。求められている役割は重々承知している。
興南
[キーマン]
多彩な投手導く
興南の攻守を支えているのは捕手・宮里哲平だ。
豊富な投手陣をその特性ごとにリードすることにも、気負いはない。「毎試合違うので楽しい」。主将として常時、気持ちに余裕を保ってチームをもり立てる。
その気概で、打撃でも勝負強さを発揮。これまで5打点と気を吐く。打順は1、2回戦は3番、以降は4番に座る。「何番でもいい。いつも通り(走者を)返す」と「つなぎ」を優先する打線の軸となる。
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